支払いは寿命で!? タイム・イズ・マネーを具現化した怖すぎる世界とは


ジャスティン・ティンバーレイクが演じる貧しい青年ウィル。時間=お金となる世界で、明日の寿命を必死で稼ぐ/[c] Twentieth Century Fox Film Corporation
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遺伝子によって全てが決定されてしまう『ガタカ』(97)や、一人の男の人生がテレビ番組として放送されていた『トゥルーマン・ショー』(98)など、奇抜な設定の作品を手がけ、管理された社会に生きる人間の姿を描いてきた監督、アンドリュー・ ニコル。最新作『TIME タイム』が2月17日(金)に公開されるが、「貨幣の代わりに時間を消費する」というあいかわらず斬新な彼の発想を楽しめる作品に仕上がっている。

【写真】25歳になった瞬間、余命時間のカウントダウンを開始するボディ・クロック

物語の舞台は、25歳になると老化がストップするという夢のような近未来。ただし、誕生日を迎えた瞬間、自分の左腕に余命時間がデジタル時計のように表示される。しかも、時間=通貨であるため、その余命は平等ではない。格差社会が進み、富裕ゾーンの住民は永遠に生きられる一方、スラムゾーンの人間は平均寿命がわずか23時間しかないのだ。そのため、貧しい人々の生活は、寿命を稼ぐため、日々の労働に追われ、さらに生死に関わるほどの急激な物価の変動にも脅かされている。

そんな暮らしの物価はどんなものかというと、フライドポテト、コーヒーは4分で買えるが、1ヶ月の電気代は8時間、1ヶ月の家賃は36時間もかかる。高級車を買うためには59年も必要だ。買い物方法は、電子マネーを使うように、所定の場所へピッと左腕をかざすと寿命が吸い取られるといった具合だが、何も買わずとも刻一刻と余命時間が減っていくのだから、想像しただけでも生きた心地がしない。ちなみに、これを現実社会に換算してみると、例えば1ヶ月の電気代の支払いは、自分の残りの人生をほぼ1/3も引き換えにしなければならないのだからたまらない。

文字通り、タイム・イズ・マネーを具現化した斬新かつ恐ろしい世界だ。もしも、これが現実になったとしたら? 思わずぞっとしてしまうが、だからこそ今を大切に生きたいとも思わせられるはず。そしてもちろん、そんな世界観だけでなく、大富豪の娘と貧しい青年が織りなすラブストーリーを軸に、アクション満載で展開する逃走劇も見ごたえたっぷり。アンドリュー・ニコルが生み出す究極のスリルを是非味わってみてほしい。【トライワークス】

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